適切なトレーニングの「知識、強度、メニュー」 まとめ

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筋肉が付くのか?」や「筋肉以外のメリット」をメモ。

 

 

 

 

「BCAAサプリ」は必要なん?って話

 

 

よく筋トレしてると聞く(であろう)「BCAA」は本当に必要なのか?

 

BCAAとは、運動時に筋肉でエネルギー源となる必須である分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)のことでして、

  • 筋肉の強化
  • 筋損傷の軽減疲労
  • 筋肉痛の軽減
  • 運動パフォーマンスの維持

などに役立っています。

 

ただ結果を先に言うと、分岐鎖アミノ酸は食品やプロテインで補えるのでわざわざ「BCAAサプリ」を使わなくても良いです。

 

例えば、100g当たり:マグロ赤身4.8g、牛ひき肉3.04g、鶏卵(1個)1.3gぐらいBCAAが含まれておりまして、ホエイプロテインではさらに多く大体25%。

 

つまり、大体の人が普段の食事からBCAAは十分摂取できている可能性が高く、特に「プロテインを飲んでいる人」や食事で「たんぱく質を多めに摂取している人」は全くの不要です。


長期的に見てもBCAAの効果は確認されておらず(1)、わざわざお金を払ってまでBCAAサプリを購入する必要はないと思います。

 

 

久々のトレーニングによる「筋肉痛」を減らす

 

 

海外への旅行だったり、さぼったり、怪我だったり、久々にトレーニングを再開する際に筋肉痛でいつも通りのメニューに戻るのが大変な事ってありますよね。

 

エディスコーワン大学の実験(1)によると、

  • 久々なトレーニングをする2~3日前に「10%の予備トレーニング」を行うことで筋肉へのダメージが少なく、回復速度も速くなる

 

旅行帰りや怪我で久々にトレーニングをするなら、本番の2~3日前に軽く「予備トレーニング(10%)」を行ってから、元のメニュー(70%~100%)に戻すことでスムーズに復帰できるかと思います。

 

 

身体を壊さない「トレーニングのボリューム」

 

 

メニューを組む前に「自分自身が耐えられる強度」を知っておく必要があり、例えば、一回の力でベンチプレス100kgなら 【100%は100kg】。

 

「運動による病気と炎症」の過去のデータをレビューした研究(1)によると、

  • レーニングボリュームは「週に10%」を超えないこと

 

レーニングのボリュームを計算法は

  • 「重量」×「回数(RM)」×「セット数」

「70%×5回×5セット」で当てはめて、

  • 70kg(70%)×5回×5セット=1750kg

ということで、この1日のベンチプレスのボリュームは「1750kg」、これを週2なら1週間で「3500kg」のボリュームということになります。

 

ここから増やせるボリュームは「3500kg」の10%(350kg)なので、翌週は計「3850kg」までです。

 

もう少し分かりやすくすると「70kg×10%=7kg」ですので、

  • 翌週は「77kg×5回×5セット」

のトレーニングボリュームになります。

 

その他に運動量の多い人ほど

  • 1日8時間以上睡眠をとる。
  • ポリフェノール(ベリー類、ココア、緑茶、ブロッコリー、ほうれん草)を積極的に摂取する。
  • アルコールは極力避ける。
  • 運動に必要なエネルギーの代謝に欠かせない「鉄分」が不足しがちなので積極的に「レバー、ほうれん草、大豆」を食べること。

これらに注意が必要とのこと。 

 

 

「筋トレ」を続けることでメリットって何?の話

 

 

「『健康』と『運動』に関係性があるのは分かるけど、はっきり言ってどんなメリットがあるのかはっきり分かんない」って人はいると思います。

 

筋トレは見た目がよい体を作るのに必要なのはもちろん、その他のメリットは

 

1.筋トレは「脳」と「メンタル」に良い

ここ数年で「筋トレ」と「メンタル改善」の実験が増えており、

  • 2014年の実験では、糖尿病の患者や高齢者に週2-3回の筋トレを6か月続けてもらうと、認知機能が上昇した(1
  • 軽い負荷(1RM:70%ぐらい)で筋トレを行うと、神経症的傾向(不安になりやすいかどうか)が改善した(2

 

2.筋トレは「脂肪肝」を改善してくれる

脂肪肝とは、「肝臓がん」や「慢性疲労」につながる症状で、成人の2~3割が非アルコール性の脂肪肝らしく、日本人の間で「脂肪肝」を抱える人が急上昇中(3)。

今まで「脂肪肝の改善策」は体重を減らすことが一般的でしたが、2015年の実験(4)では8週間筋トレをした被験者の脂肪の代謝が大幅に改善されたらしい。

 

3.筋トレは慢性痛を改善する

「なんか身体痛いなぁ」とか「医者に行ってもいまいち原因がはっきりしない痛み」など、永遠に続く痛みにも筋トレは効果である。

2015年のレビュー論文(5)では、筋トレは長期的に身体の炎症をやわらげる効果があり、特に女性の痛みには効果が高い

 

4.筋トレで持久力は鍛えられる

2014年のレビュー論文(6)で筋トレでも持久力やパフォーマンスは高められることが分かっています。

持久力が求められるスポーツをやる方はぜひ筋トレを取り組むも良いかと。

 

筋トレを習慣に取り組む際は、「食事」「睡眠の質」も忘れないでください。

 

 

数十年やってなくとも「マッスルメモリー」が筋肉の付け方を覚えといてくれる

 

 

「若いころスポーツをやってたんだけど、中年になってさっぱりやんなくなっちゃったなぁ」て人に朗報です。

 

2016年、オスロ大学によるレビュー論文(R)で、一度運動をして「筋肉を付ける習慣」を身に着けておくと、筋トレで増えた細胞の核は「マッスルメモリー」として最低でも15年は残り続けるらしい。

 

このマッスルメモリーが残る段階は

  1. 筋トレをすることで筋核が増える
  2. 筋核が増えることで筋繊維が大きくなる(筋肉が大きくなる)

となり、これを繰り返すことで筋肉大きくなっていくのですが

  1. 筋トレをしなくなると筋繊維が小さくなる(筋肉が小さくなる)
  2. しかし、筋核は最低でも15年は安定した状態を保ち続ける(場合によったは半永久)
  3. 筋トレを再開すると筋核のおかげで筋繊維が大きくなる

 

やはり、子供のころから軽い筋トレや運動をやっておいた方が良い

 

怪我や病気で数年、数十年筋トレをやって無くとも希望は全然残っているので、あきらめないで筋トレしましょう。

 

 

筋肉を肥大させる「IGF-1」を理解する

 

筋肉を肥大させる為にIGF-1(インスリン成長因子)の作用を理解しておく必要があります。

 

IGF-1は肝臓や筋肉で分泌される細胞を成長させる因子で簡単に言うと、筋トレを行うことでIGF-1が分泌されて筋肥大が起こります

 

このIGF-1を分泌させるために主に3つの要素があり、

  • 物理的刺激(筋肉の負荷運動【筋トレ】による刺激)
  • 筋損傷による刺激(筋サテライト細胞が筋繊維になる)
  • 科学的刺激(筋肉に乳酸や代謝物を貯めたり、血流を制限することでストレスを与えて筋肥大させる。)

 

IGF-1は筋肥大を起こす因子ですが、これが制限なく分泌されると過剰な筋肥大が起こり代謝が上昇しすぎてとてつもない摂取カロリーが必要となってしまいます。

 

人間にはIGF-1の分泌を抑える因子をミオスタチンと言い、このミオスタチンの制御を抑えるのがテストステロン(男性ホルモン)です。

 

つまり、テストステロンを多く分泌することでIGF-1の働きを抑えるミオスタチンを制御しています

 

クレアチンは、IGF-1や筋サテライト細胞を増やし筋肥大に重要な役割を担っています。

 

 

「正しいフォームの筋トレ」は「ストレッチ」と同等の「柔軟性」が得られる

 

 

2011年の「筋トレと柔軟性の関係性」を調査した研究(R)では、被験者を

  • 筋トレをしたグループ
  • ストレッチをしたグループ

 の2グループに5週間続けてもらい、調査すると「筋トレ」と「ストレッチ」に柔軟性に差は出ませんでした

 

なぜ、筋トレで柔軟性が身に付くのかと言うと、正しいフォームで筋肉を伸縮させるフルレンジで筋トレを行えば、ストレッチと同じかそれ以上に柔軟性は上昇するらしい。

 

 

他に

  • 普段座りがちな若い女性を対象に筋トレを行ってもらうと、全員の柔軟性が大幅に上昇した(1
  • 運動経験がない中年女性が10週間の筋トレをしたら、全身の柔軟性が大幅に上昇した(2

つまり、筋トレは年代問わず身体の柔軟性が上昇することが分かっているので、身体が硬い人や筋トレを行っているのに身体が硬い人は「正しいフォームでフルレンジ」を意識して柔軟性と体幹を十分に発達させましょう

 

 

メニューの分け方

 

 

レーニングにPOF法を取り組むことで筋肥大を効率的に鍛えることができます。

 

POF法とは

  • ミッドレンジ種目

ストレッチと収縮の中間で一番負荷が掛かる種目で、トレーニングの一番最初に行う。

ベンチプレス(胸)、懸垂(背中)、ショルダープレス(肩)、スクワット(脚)、アームカール(腕)など。

 

  • ストレッチ種目

筋肉が伸びた状態で一番負荷が掛かる種目で、ミッドレンジとコントラクト種目との間に行う。

ダンベルフライ(胸)、インクラインサイドレイズ(肩)、シシースクワット(脚)、ライイングトライセプスエクステンション(腕)など。

 

筋肉が収縮した状態で一番負荷が掛かる種目で、ミッドレンジとストレッチの後に行う。

ケーブルクロスオーバー(胸)、サイドレイズ(肩)、レッグエクステンション(脚)、スパイダーカール(腕)など。

 

 

適切な「Set数」

 

 

上記のIGF-1(筋肥大させる因子)を分泌させるにはテストステロンが欠かせません。

 

そのテストステロンを多く分泌するトレーニングの強度は70~85RM(回)と言われています。

 

なので、週の各部位ごと(胸、背中、肩、腕、脚)のトータルセットを20程度に設定します。

 

週に2~3回、胸のトレーニングを行うなら1回の胸のセットは7~10Setとなります。

 

1日の胸のセットボリューム

  • ベンチプレス(ミッドレンジ種目)3~6RM × 3~4Set (int:休憩 3~5分)
  • ダンベルフライ(ストレッチ種目) 6~10RM × 3~4Set (int:休憩 2~3分)
  • ケーブルクロスオーバー(コントラクト種目) 12~15RM × 3~4Set (int:休憩 1分)

これを週2回行えば、筋肥大に適切なトレーニングボリュームとなります。

 

 

 

「線形ピリオダイゼーション」と「非線形ピリオダイゼーション」



  • 線形ピリオダイゼーション

線形ピリオダイゼーションとは、スケジュールを決めて期間ごとに負荷設定していく方法です。

筋肥大期間3~4週間:8~12RM(80%~70%)

筋力強化期間3~4週間:6~8RM(85%~80%)

最大筋力強化期間3~4週間:3~4RM(92.5%~90%)

ピーキング期2週間:1~3RM(100%~92.5%)

 

メリット

スケジュールを決めると後は行うだけなので考えずに済む。

大会や目標に向けて調整しやすい。

デメリット

筋肥大から1RM測定までが長い。

3~4週間同じような重量を扱うので慣れてしまう可能性がある。

 

非線形ピリオダイゼーションとは、簡単に言うとその週によって扱う重さを変える方法です(重量は自分で決めます)。

1週目:8RM(80%)

2週目:3RM(92.5%)

3週目:10RM(75%)

4週目:1RM(100%)

 

メリット

毎回違った重量で刺激を与えることができる。

その日のコンディションで最適なRMを選べる。

最大重量にいつでも挑戦できる。

デメリット

毎回自分で決めるのが面倒。

線形よりも怪我をする可能性が高い。

 

 

「オーバーワーク」と「フォーム」

 

 

レーニングメニューの構成は少ない種目でシンプルにダラダラ何時間も行うのではなく集中して行いましょう。

 

種目を増やしすぎることで、ボリュームや怪我のリスクが増えないように調整しましょう。

 

フォームが崩れたり可動域が狭いとトレーニング強度が落ちてしまうので、高重量で可動域を狭くなるなら、少し重量が下がったとしても可動域を多めに取ってあげたほうが筋肥大には効果的です。

 

基本的な種目を反復して行い、扱う重量だけでなく動作の精度も高めていきましょう。

 

 

食事の管理

 

 

基礎代謝と総消費カロリーを知り、PFCバランス(たんぱく質、脂質、炭水化物)を整えることでより効率的に筋肥大させることができます。

 

サプリメントはあくまで補助食品なので、サプリメントありきの食事ではなくしっかりとした食事メニューを組み立てましょう。

 

食が細い人やたんぱく質の摂取目安が厳しい人はプロテインで補うのも一つの方法です。

 

 

「太ってる方が長生きするって研究あるけど?」について

 

 

「肥満パラドックス」とよばれる「太っているのに健康的じゃん」という矛盾について。

 

2015年、195 ヵ国における 25 年間の「過体重と肥満の健康影響」の観察研究(1)によると、「やせ型の人」は「肥満な人」に比べて心疾患になりやすかった。

 

しかし、新しく出てきたノースウエスタン医科大学の研究(2)によると

  • 「筋肉が少なくやや太め人(BMI:22〜25)」と、「筋肉が多く太い人」と比べてと全死亡率が26%高い
  • 「筋肉が少なく肥満(BMI:25〜30)」場合は、「筋肉が多く太った人」に比べて全死亡率が49%高い

つまり、

  • 「筋肉量」を含めて換算するとBMIが高め(25~30)の人は全死亡率が上昇する
  • 「筋肉量」を含めて換算するとBMIが30~40の人は全死亡率が跳ね上がる

 

2013年、288万人の「BMIと早期死亡率」を比べたメタ分析(3)で「少し太っている方が長生き」という研究出は、

  1. 病気になることでBMIが減少する(病気で体重が減る)
  2. 年齢を重ねると体重が減少する(老化で体重が減る)

これらが考慮されておらず、「糖尿病」や「老化」により体重が減るのが普通で、これらを含めて調整する必要があります。

 

そんな中、2018年の論文(4)で「太っている人の方が健康的!」に上記の「病気や老化で痩せる」を含めた約363万人を対象にした観察研究によると

  • BMI30以上の場合、男性は4.2年、女性は3.5年ほど寿命が縮む
  • おもな死因は「癌」と「心疾患」で、他に「糖尿病」や「肝臓病」などが多い

 

まとめると

  • 「太っている人は長生きする」のではなく「筋肉の多い人」が長生きする
  • 「太っている人は長生きする」に「病気や老化で痩せる」を考慮すると、「肥満で男性4.2年、女性3.5年ほど寿命が縮む」
  • BMI25までの人が、もっとも心疾患リスクが低い
  • 発がんリスクがもっとも低いのは、BMI21までの人がだった
  • 筋肉量が少なく「BMIが30」を超えると全死亡率が跳ね上がる

 

研究者も

BMIと死因の関連性があり、健康に重要なBMIは21~25あたりだろう

ということで、結局のところ「太っている人は長生きしないどころか早死にする」ことが分かった研究でした。